第1部 第4章

alice

モーゼル城

「陛下。ドルラン鉱山道の通行の許可、誠にありがたく存じます。」

フォルトが、恭しくお辞儀をしながら、アドルフ帝に礼を述べた。他の4人もそれにならう。

それに対してアドルフ帝は、微笑みながら静かに言った。

「なに、諸君らの働きに対し、このような礼だけでは申し訳ないくらいだ。この国を救ってくれたこと、本当に感謝する。」

その姿に、操られていた頃の面影はなく、ルクゼスの呪縛から完全に解き放たれたことが一見して見てとれた。

アドルフ帝の隣に控えていたセシリア王女が、一同に話しかけた。

「皆さん、本当にありがとうございました。セティアさんも、また外の世界の話を聞かせてくださいね。」

「そうね、私も楽しかったわ。あなたがいればこの国も安心ね。」

セティアの、王女に対する物怖じしない言動に、フォルトから苦笑が漏れる。そして改めてアドルフ帝に向き直り、こう告げた。

「陛下、我々はこのまま中央都市ロレーヌに向かいます。どうか末永く、貴国と聖王教会との絆が続きますよう。」

「うむ、尽力しよう。そなたたちも息災でな。」

アドルフ帝の力強い言葉に背中を押されるよう、一同は城を後にした。

モーゼル帝国郊外

「ねえ、フォルト。どうしてドルラン鉱山道の通行許可をもらったの?」

エリオルの問いにフォルトが答えた。

「ドルラン鉱山道は、そのままヴィニュマール霊山の山中を通過してサントラル平原へ通じているんだ。ロレーヌに向かうには一番の近道というわけさ。君たちも、まさか大陸一の山脈を延々と登って超えたくはないだろう?」

「そ、それは遠慮したいかな………」

エリオルが引きつった顔で頷いた。

ドルラン鉱山

「ここが鉱山の中か。岩の中にところどころ見えているのは何だ?」

ジェラルドが物珍しそうに鉱山内を見回しながら言う。

呆れたような声でセティアが答える。

「決まっているでしょう? あれが鉄鉱石よ。モーゼル帝国の富の象徴ね。」

「何だか、みんなすごく忙しそうに働いているね…」

そう言ってキョロキョロと辺りを見回すアリス。そこに一人の男性が話しかけてきた。

「誰だ、あんたら。こんなところに突っ立っていたら危ねえだろうが。」

「す、すみません……」

思わず、謝るアリス。

フォルトがアドルフ帝からの許可証を見せながら言った。

「我々は聖王教会の者です。モーゼル帝国の皇帝陛下より許可を頂いております。お仕事の邪魔はいたしません。鉱山道内の通行を許可していただけますか?」

「おお、そうかそうか!あんたらが例の騒ぎを解決したっていうやつらか! いや、これは失礼した。王様から通達は受けているぜ。俺はこの鉱山の鉱山長、ヨーゼフだ!」

鉱山長はそう言うと豪快に笑った。

「鉱山内は迷いやすいんだ。いくつもの道に分かれているからな。素人だけだと大変だろう。ちょっと待ってくれな。」

 

そういうと鉱山長は、奥の方で働いていた若い鉱員に声をかけた。

「おい、ハンス! ちょっとこっちに来てくれ。」

ハンスと呼ばれた鉱員が汗を拭きながら走り寄ってくる。

「な、何でしょう、鉱山長?」

おどおどとしながらハンスは工場長の前に立った。年はエリオル達より3つか4つ上であろうか。少々気の弱そうな顔立ちと、鉱員にしては華奢な体つきをしていた。

「ハンス、この人たちをロレーヌ側の出口まで案内してくれ。例のルクゼスって奴から王様を救った教会騎士様たちだ。くれぐれも失礼のないようにな!」

「じ、自分なんかが、そんな方たちを案内していいんですか………?」

「俺が頼んでいるんだから、素直にやればいいんだ! ほら、しゃんとしな!」

そう言って、工場長はハンスの背中をバンと叩き、フォルトたちに向き直った。

「こいつは、仕事は真面目にするんだが、気が小さいのが難点でな。だが、坑内の地図を作らせたら、こいつに敵うやつはいないんだ。案内にはうってつけさ。」

そして、もう一度ハンスに向き直るとこう言った。

「というわけだ、ハンス、しっかりやれよ! 俺は信頼していない奴にこんなことを頼まないからな。」

「は、はい!」

答えるハンスは少しだけ、自信が持てたようであった。

パーティー
HP攻撃防御魔防習得
エリオル
(Lv30)
770020001000300疾風の太刀
アリス
(Lv30)
64005002001000ウォーターシールド
ジェラルド
(Lv30)
850018001000200フルブレイク
セティア
(Lv30)
6600700200700イラプション
フォルト
(Lv30)
73001300500500エイミングスロー
敵データ
  • シャドウバット
  • ガーゴイル
  • グリーンスライム
  • アイアンゴーレム
  • 属性:無属性  HP:1,800

    攻撃力:1,600  防御力:100  魔法防御力:100

    移動力:6  攻撃射程:2

    技名 射程 効果
    通常攻撃 2 単体に 無属性の物理ダメージ1,600
    超音波 2 円範囲(自身中心:3マス)に 無属性の物理ダメージ1,600
  • 属性:闇属性  HP:3,600

    攻撃力:2,000  防御力:200  魔法防御力:400

    移動力:5  攻撃射程:2

    技名 射程 効果
    通常攻撃 2 単体に 無属性の物理ダメージ2,000
    ダークネス 10 単体に 闇属性の魔法ダメージ2,000
    ダークソウル 10 直線範囲(幅:3マス)に 闇属性の魔法ダメージ1,600
  • 属性:無属性  HP:2,400

    攻撃力:2,000  防御力:1,000  魔法防御力:0

    移動力:3  攻撃射程:2

    技名 射程 効果
    通常攻撃 2 単体に 無属性の物理ダメージ2,000
    溶解液 5 円範囲(対象中心:3マス)に 無属性の物理ダメージ1,600 + 防御力100ダウン
    毒液 5 単体に 無属性の物理ダメージ2,400 + 50%の確率で毒
  • 属性:無属性  HP:30,000

    攻撃力:2,800  防御力:700  魔法防御力:300

    移動力:3  攻撃射程:2

    技名 射程 効果
    通常攻撃 2 単体に 無属性の物理ダメージ2,800
    アイアンブロー 2 円範囲(対象中心:3マス)に 無属性の物理ダメージ2,800 + 吹き飛ばし5マス
    パワークラッシュ 2 単体に 無属性の物理ダメージ4,000

一同は、長い坑道を、ハンスに案内されながら歩いていた。先頭では、ジェラルドが自慢げに帝国内でのできごとを語っていた。

「お城のほうでそんな事があったなんて……。皆さんはすごいなぁ。」

「そうさ、俺があのルクゼスに一撃を浴びせた瞬間をハンスにも見せたかったぜ。」

すぐさま、セティアから横やりが入る。

「あんたが倒したのは人形でしょ………。本物にとどめを刺したのはエリオルだったじゃない……」

「おいっ、それを言うなよ、セティア!」

ジェラルドたちのやり取りを楽しそうに聞いていたエリオルが声をかけた。

「ハンスさんはここで働き始めてどれくらいになるの?」

「そうだなぁ。もうすぐ2年ってとこかな。でも、まだまだ先輩たちにどやされてばっかりさ。」

「でも、工場長も言っていたじゃない。頼りにしているって。」

「はははっ、工場長は根が優しいひとだからな。」

ハンスが言い終わらない内に、坑道内に、ある違和感が生まれた。はじめは何かがこすれるような、きしむような音が小さく聞こえ出し、やがてそれが大きくなると共に足元の小石がカタカタと振動し始めた。

15秒ぐらい続いただろうか、やがてそれらは治まり、坑道内は静寂に包まれた。

アリスがハンスに尋ねる。

「ハ、ハンスさん………今のは……?」

「ああ、自分たちは“地震”って呼んでいるよ。この鉱山じゃよくあることさ。ただ、このところ少し頻度が多くてね……」

フォルトが頷いた。

「”地震”か……、教会の文献にもあったな……。ヴィニュマール霊山では昔から確認されている現象だね。一説では、霊山の地脈の影響だとも言われているけれども、確かな原因は未だ分かっていないらしい。」

ハンスが皆を安心させるように言った。

「大丈夫。坑道内で崩落が起きるようなことは滅多にないから。そんなに心配はいらないさ。」

それでも、初めて体験した感覚に、ジェラルドが思わず言葉を漏らした。

「まさか地面が揺れるなんてなぁ。まるで船に乗っている時みたいな………」

ジェラルドが言い終わらないうちに、フォルトがジェラルドを突き飛ばした。

「伏せろっ!!」

直後、さっきまでジェラルドの居た場所に黒い炎が直撃した。

「痛ってて……いきなりなんだっていうんだよ……」

文句を言うジェラルドだったが、振り返ると顔色が変わった。

「!! あいつ……!」

坑道の奥に立っていたのは、トゥール市外でアリス達を襲った、あの黒衣の男であった。男は相変わらず漆黒の炎に身を包み、暗闇からこちらの様子を伺っていた。

ジェラルドに怪我がないことを確認したフォルトは、普段見せないような厳しい顔つきで男を見据え、尋ねた。

「君は何者だ? なぜ彼らをつけ狙う?」

「我ガ誰カダト? 覚エテナドイナイ……、ソレヨリモ、ソコノ小娘コソ何者ダ……、ナゼ我ノ心ヲ、ザワツカセル……。マア良イ。コノ心ノ疼キゴト、ワガ手デ直接消シ去ッテクレル……」

男は前回と同じくアリスに敵意を向けている。

アリスを背にするように立ちながら、憎悪の混じった声でセティアが尋ねる。

「あんた、やっぱりヘルムートなの?」

黒衣の男はまったく興味がないといった様子で呟いた。

「フン……知ランナ……」

「そう……。 なんでもいいわ、あんたはここで私が討伐する。」

ひどく冷たい声でセティアが言い放つ。それが開戦の合図となった。

アリスを守るため、エリオルとジェラルドが武器を手に前衛に躍り出る。

2人の間をすり抜けるように放たれる炎弾をフォルトが無効化し、背後のセティアが黒衣の男に向け魔法を放つ。

アリスは、ハンスを守りながら、自身も最後列で魔法を放った。

男は一度に5人を相手にしながら、互角に渡り合った。

一進一退の攻防の中、徐々にエリオルとジェラルドの攻撃に隙ができ始める。

男はその瞬間を見逃さなかった。間合いをすり抜け、アリスへと攻撃を向ける。

だが、フォルトにより、その一撃が逸らされた。男は目前のフォルトに狙いを切り替えた。

黒い炎を纏った腕がフォルトを狙い、フォルトが槍でそれを受け止める。同時に放たれた無数の炎弾が、フォルトの背後で、セティアにより防がれる。

異変に最初に気付いたのはフォルトであった。

「(まずいな……)」

直後、坑道内を大きな揺れが襲った。

「うわぁっ!」

「くっ!こんな時に……」

ジェラルドとセティアの声も周囲の振動音にかき消される。

「(間に合うかな………?)」

フォルトが術式を高速展開させる。黒衣の男の足元が見る見るうちに凍り付く。

「ナニ………!?」

背後に飛びのくフォルト。そして黒衣の男の真上で天井が崩れ始めた。

砂煙が立ち込める中、フォルトの目に映ったのは、落盤から少しでも離れようと反対側へ逃れたエリオルとジェラルド、そして、崩落に巻き込まれる黒衣の男の姿だった

ドルラン鉱山

砂煙が晴れるまで、しばらく時間がかかった。次第に辺りの様子が分かるようになり、エリオルは自分たちの置かれている状況が飲みこめてきた。

「危なかった……。まさかこんな大きく揺れるなんて。これも地震ってやつなのかな…………。ねえ、ジェラル……」

返事がないことを訝しんだエリオルが振り向き、ジェラルドのほうを見て驚きの声をあげる。

「ジェラルド! そ、その腕の傷……!」

「ははっ、ちょっとしたかすり傷さ……。崩落に巻き込まれなかっただけましっていうもんだぜ。」

「応急処置ぐらいはしないと……! アリスやフォルトが居れば治癒魔法で治してもらえるのに……」

仲間たちの名前が出たことで、ジェラルドの顔に不安の色が浮かぶ。

「あいつら、無事かな……」

エリオルも同じ不安を抱いていたが、自分にも言い聞かせるようにこう答えた。

「きっと大丈夫。崩落の真下に居たのはフォルトとあの男だけだった。フォルトはとっさに崩落を避けていたし、他のみんなだって無事に決まってるさ。」

エリオルがさらに続ける。

「それに、これでもうあの男は……」

「……ああ、生きてはいないだろうな……」

ジェラルドが言葉を継いで、二人は揃って崩落した鉱山道を見つめた。

「とりあえず、鉱山長や他の鉱員たちが居た入り口付近に戻ろうよ。」

エリオルがそう提案し、ジェラルドも異論は無いようだった。


入口に引き返した二人の目に信じられない光景が広がっていた。

「そ、そんな……」

「……おいおい、こっちもかよ……」

数刻前にハンスに案内されて通って来た道が、崩落により完全に塞がっていた。

「そんな……これじゃあ、出られないじゃない……」

「落ち着け、エリオル。ここまでの道は一本道じゃなかっただろ? きっと他にも、どこか外に繋がっている道があるんじゃないか?」

「そっか、そうだよね……。鉱山道は入り組んでいるって鉱山長が言っていたし……」

「ハンスが居ないのが辛いよなぁ。あいつはきっと全部の道を知っていただろうからな。」

ヴィニュマール霊山地下

パーティー
HP攻撃防御魔防習得
エリオル
(Lv30)
770020001000300
ジェラルド
(Lv30)
850018001000200
敵データ
  • スケルトンウォーリアー
  • ケーブトロル
  • 属性:無属性  HP:3,800

    攻撃力:2,200  防御力:400  魔法防御力:200

    移動力:5  攻撃射程:2

    技名 射程 効果
    通常攻撃 2 単体に 無属性の物理ダメージ2,200
    ボーンダート 7 単体に 無属性の物理ダメージ2,200
    ※一番遠くの敵を狙う
    怨霊切り 2 単体に 闇属性の物理ダメージ2,600 + 20%の確率で悪霊
  • 属性:無属性  HP:5,200

    攻撃力:2,600  防御力:300  魔法防御力:300

    移動力:4  攻撃射程:2

    技名 射程 効果
    通常攻撃 2 単体に 無属性の物理ダメージ2,600
    体当たり 2 単体に 無属性の物理ダメージ2,600 + 50%の確率でスタン + 吹き飛ばし3マス
    ブレイクヒット 2 単体に 無属性の物理ダメージ3,000 + 防御力200ダウン
    ポイゾナスブロウ 7 円範囲(対象中心:5マス)に 無属性の物理ダメージ2,000 + 50%の確率で毒

エリオルたちは、あてどもなく歩き続けた。

「ずいぶんと歩いたけど、この道、どこまで続いているのかな?」

「まるで、どんどん地下深くまで潜っていくみたいだな…」

「……そういえば、あの鉄鉱石っていう石も壁に見当たらなくなってきたね……」

「代わりに聞こえてきている、「バチバチッ」っていう音は何なんだろうな。不気味だぜ……」

二人はとてつもない不安に襲われそうになりながら、歩き続ける。

「…………」

「…………」

次第に会話も途切れ、沈黙が続く。

反対に大きくなるのは、例の「バチバチッ」という音である。そして、遂にその音の正体が二人の前に姿を現わす。

「な……、なんだよ……あれ……」

ジェラルドが思わず声をあげた。そこにあったのは強い電気を帯びた結晶。

二人の歩いてきた道はこの終着点で大きな地下洞窟となり、壁に張り付くようにその結晶は存在していた。音はその結晶が放つ電気の音であった。

「すごい……、10メートル以上はあるよ……あの結晶。」

「ああ……、何でこんなもんが鉱山の奥に……」

次第に、結晶の放つ電気が大きくなっていった。すると、地下洞窟内の壁や地面が揺れ始め、辺りは振動に包まれた。

「もしかして、これが……」

「”地震”の正体か……」

そう言って身構える二人を、結晶から放たれる電流が襲う。

「うわぁぁぁっ!!!」

「ぐっっ!!!」

なんとか防いだものの、二人の全身には強い痺れが残る。

「だ、大丈夫か……エリオル……」

「う、うん……。でも、体が痺れて……」

再び結晶が光り、高圧の電流が二人を目がけて飛んでくる。

エリオルは思わず目を閉じ、強い閃光に包まれる。

再び目を開けた時に目に飛び込んできたのは、両手を広げて障壁を張るセティアの姿と、エリオルとジェラルドの傍らで魔法を展開させるアリスとフォルトの姿だった。

詠唱が終わり、回復魔法がエリオルたちの痺れを癒す。

「エリオル! 大丈夫だった?」

アリスが心配そうにのぞき込んでくる。

「みんな、来てくれたんだ……」

ジェラルドも続ける。

「まったく……タイミング良すぎだろ…………。でも、どうやってここまで来たんだ?」

セティアが質問に答えた。

「簡単よ。私の火属性魔法で崩落した箇所の土砂を吹き飛ばしたの。」

「なるほど……、って、おい!……そんなことしてよく無事だったな……」

半ば呆れた顔のジェラルドに対し、アリスが引きつった顔で返した。

「うん……私もびっくりしたんだけど……、フォルトが先に氷魔法で辺り一帯の壁面と天井を凍り付かせたの。それで、新たな崩落を防いだみたい……」

「側にいたハンスなんて腰を抜かしていたわね。」

セティアが思い出し笑いをする。

エリオルが尋ねた。

「ハンスはどうしてるの?」

「彼は抜け道を使って鉱山長たちのところへ向かっているよ。僕らは、君たちが崩落でできた誤った道を進んでいることが分かったから、気配を追ってここまで来たんだ。」

そう答えるフォルトのほうも、ジェラルドの治療が終わったらしい。

ジェラルドが、今度は完全に呆れた顔で返した。

「教会騎士っていうのは、何でもありかよ……。」

「訓練のたまものと言って欲しいかな。」

珍しく得意げな顔をするフォルトであった。

そこに前方のセティアから声が飛ぶ。

「世間話はその辺にしといてくれる? とりあえずこの、でっかいだけの石っころを破壊するわよ!」

Boss戦

ゼラン

属性:雷属性  HP:84,000

攻撃力:4,000  防御力:600  魔法防御力:400

移動力:フィールド端から移動しない  攻撃射程:5

通常攻撃 5 単体に 雷属性の物理ダメージ4000
電撃 5 単体に 雷属性の物理ダメージ4500 + 50%の確率でマヒ
フラッシュボルト ALL 敵全体に 雷属性の物理ダメージ3000 + 20%の確率で暗闇
サンダースフィア 10 円範囲(対象中心:3マス)に 雷属性の魔法ダメージ3500 + 20%の確率でマヒ
スパークレーザー 10 直線範囲(幅:5マス)に 雷属性の魔法ダメージ3500
結晶化 10 ※特殊能力※
自身のHPが20000以下で一度だけ発動。
・自身の防御力400アップ + 魔法防御力200アップ
・20%の確率で、自身に対する敵の魔法攻撃を反射する。
・『サンダーボルト』を使用するようになる。
サンダーボルト ALL 敵単体に 100%の確率でマヒ + 敵全体に 雷属性の物理ダメージ5500

フォルトたちと合流したエリオルらの攻撃により、結晶は砕け散った。その破片は輝きを失い、電流を放つこともなく、ただの石と変わりのないものとなった。

「結局、この結晶は何だったの?」

エリオルの問いにフォルトが答える。

「おそらく、霊山の地脈の影響で、鉱石が突然変異したものだろうね。雷のマナを溜め込んだために、電流を放つようになったみたいだね。鉱山で起きていた”地震”も間違いなくこの結晶が原因かな。」

一息ついた一同は、ハンスや鉱山長の元に戻り、互いの無事を喜び合った。

”地震”の大元を絶ってくれたこと、ハンスが世話になったことなど、鉱山長から何度も礼を言われ、エリオル達も彼らに世話になった礼を述べた。

再び道案内をしてもらい、鉱山道の外へと向かう。出口でハンスに別れを告げ、一行は「中央都市ロレーヌ」のあるサントラル平原へとたどり着いた。

ドルラン鉱山

誰もいない鉱山道の奥、崩落の起きた場所の近くで、黒い炎が揺らめく。一拍おいて、黒衣の男が炎の中から姿を現した。

「逃シタカ……。マア良イ、次コソ必ズ仕留メテクレル……」

再び炎が揺らめき、次の瞬間には男の姿は消え、鉱山道は静寂に包まれるのであった。

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