第1部 序章

alice

シノン村

シノン村。大陸北方地域の東端にある漁村であり、人々は森や海と共にひっそりと暮らしていた。

孤児であったエリオルも、この村でずっと生まれ育ち、今年17歳になった。同じく村に住む1つ年上のジェラルドを兄のように慕い、5年前に村にやってきた同い年のアリスと、3人で過ごすことが多かった。

最近、村の家畜に悪さをするゴブリンが森の奥の洞窟を住みかにしているらしい。危ないと思ったらすぐに帰ってくることを条件に村長からの許しを得て、エリオル、アリス、ジェラルドの3人は洞窟の調査に赴くことになった。

シノンの森

パーティー
HP攻撃防御魔防習得
エリオル
(Lv1)
100050000ソニックエッジ
アリス
(Lv1)
60020000ヒール/シャイン/ウィンド
ジェラルド
(Lv1)
120030000
敵データ
  • ラット
  • バイパー
  • 属性:無属性  HP:400

    攻撃力:100  防御力:0  魔法防御力:0

    移動力:5  攻撃射程:2

    技名 射程 効果
    通常攻撃 2 単体に 無属性の物理ダメージ100
  • 属性:無属性  HP:600

    攻撃力:100  防御力:0  魔法防御力:0

    移動力:3  攻撃射程:2

    技名 射程 効果
    通常攻撃 2 単体に 無属性の物理ダメージ100
    毒撃 2 単体に 無属性の物理ダメージ100 + 20%の確率で毒

洞窟

パーティー
HP攻撃防御魔防習得
エリオル
(Lv2)
120050000
アリス
(Lv2)
80020000レイン
ジェラルド
(Lv2)
150030000
敵データ
  • ゴブリン
  • ホブゴブリン
  • 属性:無属性  HP:800

    攻撃力:100  防御力:0  魔法防御力:0

    移動力:4  攻撃射程:2

    技名 射程 効果
    通常攻撃 2 単体に 無属性の物理ダメージ100
  • 属性:無属性  HP:1,200

    攻撃力:200  防御力:0  魔法防御力:0

    移動力:4  攻撃射程:2

    技名 射程 効果
    通常攻撃 2 単体に 無属性の物理ダメージ200
    7 単体に 無属性の物理ダメージ200
    ※一番遠くの敵を狙う
Boss戦

キングゴブリン

属性:無属性  HP:3,200

攻撃力:200  防御力:100  魔法防御力:0

移動力:5  攻撃射程:2

技名 射程 効果
通常攻撃 2 単体に 無属性の物理ダメージ200
連斬 2 単体に 無属性の物理ダメージ400
王の威厳 自身の 攻撃力100アップ + 防御力100アップ
※自身の残りHPが2,000以下の時に一度だけ使用

ホブゴブリン

属性:無属性  HP:1,200

攻撃力:200  防御力:0  魔法防御力:0

移動力:4  攻撃射程:2

技名 射程 効果
通常攻撃 2 単体に 無属性の物理ダメージ200
7 単体に 無属性の物理ダメージ200
※一番遠くの敵を狙う

ゴブリン

属性:無属性  HP:800

攻撃力:100  防御力:0  魔法防御力:0

移動力:4  攻撃射程:2

技名 射程 効果
通常攻撃 2 単体に 無属性の物理ダメージ100

洞窟の奥でゴブリンの親玉を発見し、無事にこれを撃破する。

シノン村

ゴブリンを倒し村に戻ると、アリス宛の手紙が届いていた。アリスが、アイリーン義母(かあ)さまからだという。

アリスの母は、アリスを産んだ時に亡くなっている。さらに、父ロイは、アリスが2歳の時に聖王戦役にて死亡している。ロイは亡くなる直前に、幼い娘を、旧友であるアイリーンへと託したのだそうだ。

アイリーンは、ユージーンやロイと共に聖王戦役にて活躍し、戦役を生き延びた後、行方不明となったユージーンの意志を継ぐべく、世界の平和のために「聖王教会」を組織した。現在は36歳にして聖王教会の教皇を務めている。

慈愛に満ちた性格で、アリスも彼女のことを実の母のように慕っており、父ロイの生まれ故郷であるシノン村で暮らしたいと言うまで、アイリーンの元で教会の教えを学んでいた。アリスは独り立ちした今でも、教会の教えは守っており、シノン村に来てからも毎日の礼拝は欠かしていない。

アイリーンからの手紙によると、教会の式典にアリスを招待したいらしい。一人では不安であろうと、丁寧にも教会都市トゥールまでの船のチケットが三人分同封されていた。村とトゥールを結ぶ船は月に一度運行されていて、次の船はちょうど3日後であった。三人はトゥール行きを決め、アリスは義母との再会を待ち望んでいるようであった。

アルセラ海

船でトゥールへと向かう。途中、海の悪魔と称されるクラーケンに襲われるが、三人の活躍により無事に船は港へ到着した。

パーティー
HP攻撃防御魔防習得
エリオル
(Lv3)
14006001000
アリス
(Lv3)
10002000100
ジェラルド
(Lv3)
17004001000ブルクラッシュ
Boss戦

クラーケン

属性:水属性  HP:8,400

攻撃力:400  防御力:0  魔法防御力:0

移動力:2  攻撃射程:2

技名 射程 効果
通常攻撃 2 単体に 無属性の物理ダメージ400
スミ 7 単体に 100%の確率で暗闇
テンタクルウィップ 2 単体に 無属性の物理ダメージ800 + 50%の確率でスタン
ハイウェーブ 10 直線範囲(幅5マス)に 水属性の魔法ダメージ400 + 吹き飛ばし(7マス)

トゥール郊外

港からトゥールまでは街道となっていて、ここでは魔物も現れることも少ない。さすがに旅の疲れが出てきたが、久しぶりに村の外に出た三人の足取りは軽かった。

だが、突如として、一人の男が一行の前に立ちはだかった。男は黒衣に漆黒の炎をまとっていた。

「ア、リス…」黒衣の男の口から言葉が漏れる。男の放つ殺気は明らかにアリスに向けられていた。

危険を感じて後ずさる三人に、男は襲いかかった。

パーティー
HP攻撃防御魔防習得
エリオル
(Lv3)
14006001000
アリス
(Lv3)
10002000100
ジェラルド
(Lv3)
17004001000
Boss戦

?????( 1戦目)

属性:闇属性  HP:30,000

攻撃力:1,000  防御力:0  魔法防御力:0

移動力:5  攻撃射程:7

技名 射程 効果
ファイアストーム ALL 敵全体に 火属性の魔法ダメージ1,800
※1ターン目に必ず使用する。(味方全滅のため敗北)

黒衣の男の操る漆黒の炎の圧倒的な力で、エリオル達は膝をつく。

何とかアリスだけでも逃がそうとするエリオルの前で、まばゆい魔法陣が黒衣の男を包む。続けざまに槍による連撃を打ち込む青年の姿が見えた。直後、先ほどの魔法の主であろう少女がトゥール市内の方から走り寄ってくる。

槍を持つ青年はフォルト、少女のほうはセティアと名乗った。二人とも【教会騎士団】に属する教会騎士だという。

「僕らもすぐに後を追うから、君たちは先に市内へ!」とフォルトが言う。

二人に促されトゥール方面へと走る三人。振り返ると、黒衣の男の攻撃を何とか凌いでいるフォルトとセティアの姿が見えた。

パーティー
HP攻撃防御魔防習得
セティア
(Lv10)
25003000200ファイアボール、ライトレーザー、アースヒール、グランド
フォルト
(Lv10)
2900600100100槍閃連破、アイシクル、ブリンク、ヒーリングミスト
Boss戦

?????( 2戦目)

属性:闇属性  HP:30,000

攻撃力:1,000  防御力:0  魔法防御力:0

移動力:5  攻撃射程:7

技名 射程 効果
通常攻撃 7 単体に 闇属性の魔法ダメージ1,000
ファイアストーム ALL 敵全体に 火属性の魔法ダメージ1,800
※1ターン目に必ず使用する。
※一度しか使用しない。

しばらく走り続けたエリオル達の後からセティアとフォルトが追いついてきた。しかし、後ろの男も追撃の手を休めない。

「グッ…」

急に黒衣の男の足が止まる。トゥールまであと数十メートルというところで、何かに阻まれるように男が動きを止めていた。

「市内と周囲には教皇様が結界を張っているからね。あいつもここには入ってこれないでしょ。」

セティアの声に安堵しながら、一同はトゥールの街に辿り着いたのであった。

教会都市トゥール

改めて礼を言う三人に対し、「教皇様からの依頼だから」とそっけないセティア。フォルトがとりなし、一同をアイリーンの元へ案内する。

セティアとフォルトの案内で市街を歩いていく3人。アリスは幼き頃この街で育ってきたが、エリオルとジェラルドにとっては何もかもが初めて見る光景だった。

やがて目前に大聖堂が見えてくる。

「何か緊張するな…」ジェラルドが呟いた。

「そうだね、村の礼拝堂とは大違いだ…」エリオルの顔にも緊張の色が見てとれた。

そこに先を歩いていたアリスが駆け寄ってくる。

「大丈夫だよ。アイリーン義母さまには、よく手紙で2人のことを伝えてあるから。私の大事な、初めての友達だってね。」

アリスの言葉に少しばかり安堵する二人。そのまま一行は、大聖堂へと足を踏み入れた。

長い廊下を通り、大きな部屋へと案内される一同。そこには長く美しい銀髪の女性が座っていた。言葉を交わす前から、その気品と優しげな雰囲気が伝わってくる。

アリスが声をかける。

「お久しぶりです、アイリーン義母さま。」

「よく来ましたね、アリス。それにエリオルさんにジェラルドさん。お二人も、ようこそいらっしゃいました。あなた方に聖王様のご加護があらんことを。」

次にセティアとフォルトの方を向き、優しげな表情のまま言葉を続けた。

「ご苦労でした、セティア、フォルト。やはり市外で不穏な動きがあったようですね。」

フォルトがやや表情を強張らせながら事務的に答える。

「はい、教皇様の命でご客人の元に向かったところ、何者かが彼らに襲いかかっておりました。何とか凌いで市内に戻りましたが、彼らを無傷でお助けすることができませんでした……申し訳ありません。」

間髪いれずにセティアが口を開いた。

「教皇様! あれは、煉獄の使徒か、それに連なる者に違いありません。まだ、近くに潜んでいるはずです。すぐにでも討伐の命を!」

「落ち着きなさい、セティア。その者の討伐には他の教会騎士を派遣します。あなたとフォルトには、市内での警備とこの子たちの案内を命じます。異論はありませんね。」

「は、はい……教皇様。」セティアが少し恥ずかしそうに答えた。

一拍おいてアイリーンが尋ねた。

「ところで、その者の特徴は覚えていますか?」

フォルトが静かに答えた。

「黒衣を纏っており、顔は隠れていました。漆黒の炎を操り、単純な魔力でいえば我々教会騎士をはるかに凌ぐ程の力を持っているようでした。」

「漆黒の炎、ですか……… ヘルムートを思い出しますね…」

アイリーンの言葉に、にわかにアリス、セティア、フォルトの顔に緊張が走った。

しばらくの沈黙の後にアイリーンが口を開いた。

「とにかく、まずはこの子たちの治療が優先です。それから、お部屋へ案内してあげてください。頼みましたよ、セティア、フォルト。」

「「はい、教皇様。」」


治療と夕食を済ませた三人は、大聖堂のテラスで風に当たっていた。エリオルがおもむろにアリスに尋ねる。

「アリス。さっきのヘルムートっていうのは……」

アリスは少し俯いて答えた。

「お父さんが倒した煉獄の使徒の名前…それが確か『ヘルムート』。アイリーン義母さまも詳しく教えてくれたことはないんだけど、お父さんと相討ちになって消滅して、お父さんもその時に亡くなったって…」

ジェラルドが口を挟む。

「じゃあ、ヘルムートって奴はもう居ないんだろ?何で、ここでそいつの名前が出てくるんだ?」

アリスが俯いたまま言葉を続けた。

「ヘルムートは漆黒の炎を操って、煉獄の使徒の中でも突出した力の持ち主だったらしいの。」

「それじゃあまるで…」

言いかけて口をつぐんだエリオル。

「(特徴が似てるとはいえ、ただの偶然かもしれない。これ以上アリスを悩ませるのはやめたほうがいいな。)」

代わりにエリオルの口から出てきたのは、こんな言葉だった。

「アリス、空を見てごらんよ。」

俯いていたアリスがゆっくりと顔を上げる。そこには一面の星空が広がっていた。アリスは少しだけ微笑んで静かに星空を見つめるのであった。

トゥール大聖堂・アイリーンの執務室

ひとり思案にふけるアイリーン。

「 (アリスには辛いことを思い出させてしまいましたね…あの名前を軽々しく口にするものではありませんでした。しかし、彼らが遭遇したのが本当にヘルムートだったとしたら、何らかの手をうたねばなりませんね。) 」

ふと、窓から空を見上げるアイリーン。

「しかし、あの少年……エリオル、でしたか。」

「あの瞳は間違いなく……」

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