第1部 第5.5章「料理当番」

alice

プロローグ

これは、エリオル達が、中央都市ロレーヌのシェイル市長から依頼を受けた後、4日間ロレーヌに滞在した際の物語である。

ジェラルド
「あれ? 俺たち、中央都市に4日間も滞在したか? 確か、すぐに港に向かって、トーマのおっさんの ”らくだ” で砂漠を越えたんじゃなかったか?」
エリオル
「えーと、『この番外編のために、後付け設定でロレーヌに滞在していたことにした』って作者のarcheさんが言ってたよ。」
セティア
「ストーップ!!! なに、さらっと口走ってんのよ、あんたは!!!」
アリス
「ちなみに、この間に私は、ロレーヌ市内の不思議な雑貨屋さんに足を運んでいるっていう if 設定があるんだよ。」
セティア
「あんたも黙ってなさい!」
アリス
「詳しくは、外部サイト『アリスと不思議な雑貨屋さん』をご覧ください。URLはhttps://alicetozakkayasan.tokyo/about/…………」
セティア
「シャラーップ!!!」
フォルト
「というわけで、いつもよりギャグ多めでお送りするよ。作者曰く、『ネタバレ以外はやりたい放題』だそうさ。」

始まります!

1日目

セティア
「何でなのよ……?」
アリス
「どうしたの、セティア?」
セティア
「いや、あんた達とずっと旅をしてきたけど、何であたしが毎回食事作ってんのよ!」
アリス 
「セティアって、そういう設定にするのに便利だからかな?」
セティア
「あんた、番外編始まってから、ネジ1本外れてんじゃないの!?」
ジェラルド
「でも、なんだかんだ言って、いつも作ってるじゃねーか。だから別にいいんじゃないか?」
セティア
「いや、あんた達も作りなさいよ! 作る努力をしなさいよ!」
フォルト
「まあまあ、セティア。分かったよ。今日の夕食は僕が作るから。」
セティア
「そ、そう……? そうよね。だいたいあんた、私とコンビ組んでから一度も料理しないじゃない。どんだけ人任せなのよ!」
アリス
「フォルトの料理かぁ。楽しみだねエリオル。」
エリオル
「そうだね。セティアの料理にも飽きてきた頃だしね。」
セティア
「あんた……、主人公じゃなかったら、この物語から抹消してるわよ……?」

夜―――

フォルト
「みんな、できたよ。」
セティア
「あら、ずいぶん手際がいいじゃない。」
ジェラルド
「へー、いい匂いだな……」
フォルト
「熱いうちに食べようか。」
セティア
「シチューに、サラダ、ポテトとベーコンのソテー……。ふ~ん……、フォルト、あんた料理できるんじゃない……」
一同
「「「「「いただきまーす」」」」」
一同
「「「「 !? 」」」」
ジェラルド
「なんか……、舌が……痺れてきた…」
セティア
「ちょっと! エリオルが泡吹いてるわよ!!!」
エリオル
「私が……『ゲート』を閉じに行か、ねば……」
アリス
「きゃー!!! エリオル! エリオルしっかりして!!!」
フォルト
「……あれ?」
セティア
「『あれ?』じゃないわよ!!! あんた食事に何入れたのよ!?」
フォルト
「何って……、普通の食材さ。牛肉に玉ねぎにじゃがいも……」
セティア
「それでこうなるって、逆に天才よ!?」
フォルト
「でも、見た目は完璧だろう?」
セティア
「何で自慢げなのよ!?」

「えりおるー……さらばだアイリーン……やべぇ、全身痺れてきた……いやぁ、慣れないことするものじゃないね……何よ、この地獄絵図……」

1日目の夜はふけていった……

2日目

ジェラルド
「今日は俺が作るぜ!」
セティア
「は?」
ジェラルド
「おい! なんだよ、その反応!」
セティア
「いや、一番料理のイメージから遠いわよ、あんた。」
ジェラルド
「まあ、やってみないと分からないだろ?」
セティア
「ものすごく不安なんだけど……」

夜―――

ジェラルド
「できたぞー!」
セティア
「ずいぶん早かったわね。」
アリス
「お腹すいたね、エリオル。」
エリオル
「そうだね、アリス。楽しみだね。」
一同
「「「「「いただきまーす」」」」」
セティア
「って、何よこれはーーー!!!」
ジェラルド
「にんじんだけど。」
セティア
「切りなさいよ! 何で丸ごと皿に乗ってるのよ!?」
ジェラルド
「いや、包丁とか使ったことねーし。」
セティア
「これは?」
ジェラルド
「肉だけど。」
セティア
「焼きなさいよ! 生で食べろって言うの!?」
ジェラルド
「いや、火とか使うの面倒じゃん。」
セティア
「で? 何であんたも食べないわけ?」
ジェラルド
「いや、やっぱ食えないだろ、これ……」
セティア
「よく分かってんじゃないのよ!!!」
アリス
「エリオル……、私、お腹すいた……」
エリオル
「大丈夫さ、アリス。 僕が君を守るから。」
フォルト
「ふむ、斬撃による加工が加えられていない野菜に、炎による加熱が加えられていない肉か……本人も自覚しないままの(料理の)力の不足か……食べれば体に代償もあるようだ……」
ジェラルド
「まあ、初めての料理なんてこんなもんだろ。」
セティア
「ここには、馬鹿しかいないのかしら……!?」

2日目の夜はふけていった……

3日目

アリス
「じゃあ、今日は私が作るね。」
セティア
「あんたが一番まともそうね……。頼んだわよ。」
アリス
「任せて! 私が料理をすると、アイリーン義母さまは涙を流しながら『美味しい』って食べてくれるんだよ。」
セティア
「そ、そう? それなら安心ね……」
ジェラルド
「なあ、エリオル……、アリスの料理って、 ”アレ” だよな……」
エリオル
「うん……いつもの、 ”アレ” だと思うよ……」
セティア
「ん? なに、こそこそ話してんのよ?」
エリオル
「うぅん。何でもないよ……。」
ジェラルド
「ああ……。夜が楽しみだな……」

夜―――

セティア
「ねえ、エリオル……」
エリオル
「うん。」
セティア
「私の見間違いかしら……。何かあの鍋の中、紫色でボコボコ泡立ってるんだけど……」
エリオル
「これが現実だよ、セティア。」
セティア
「あんた、キャラ変わってるわよね!?」
アリス
「みんなー、できたよ~♪」
ジェラルド
「悪い……、俺、腹が痛くなってきた……」
エリオル
「僕は、めまいがするから、休んでるね……」
アリス
「ふーん……、そうなんだ……」
セティア
「ちょっと、あんた達! ずるいわよ!!!」
アリス
「セティアは……、食べてくれるよね……?」
セティア
「ちょ、ちょっと待って!!! そうだ、フォルトは? フォルトにも食べてもらいましょうよ!!!」
アリス
「フォルトには、さっき味見を頼んだんだけど、それから目を覚まさないの……」
ジェラルド
「フォルトー、大丈夫か~?」
エリオル
「返事がない……、ただの屍のようだ……」
アリス
「はい、セティア♪ たくさん食べてね。」
セティア
「待って、アリス……、あ、あたしとあんたの仲でしょう……?」
アリス
「うん。だから、おかわりもあるよ~。安心してね。」
セティア
「そ、そんな……、アリス……」
アリス
「さあ、召しあがれ♪」
セティア
「お父さん……、お母さん……、あたしも今、二人の元に……。」

3日目の夜はふけていった……

4日目

夜―――

アリス
「おいしいね~」
ジェラルド
「やっぱり、セティアの料理は最高だな!」
フォルト
「やれやれ、君のパートナーをしてると料理には困らないね。」
セティア
「何で偉そうなのよ。」
アリス
「私は、また時々作ってもいいよ~」
4人
「……!」
エリオル
「アリスは無理に料理をしなくても大丈夫だよ。ケガとかしたら大変だからね。」
アリス
「エリオル……、私のこと心配してくれるんだね……。分かった、料理はセティアに任せるね。」
3人
「(ホッ……)」

食後―――

エリオル
「明日は、いよいよルーアンに向けて出発だね。」
セティア
「そういえば、何であんたは作らないのよ?」
エリオル
「作者のarcheさんが、『この話は4コマ漫画にしよう』って意気込んでいるみたいで、コマ割りの関係でこうなったみたいだよ。」
セティア
「なんで、そういうところに詳しいのかしら、この子は……。主人公だから……?」
エリオル
「ちなみに、イラストレーターの ”うめりあ” さんも、4コマ漫画化には乗り気なんだって。」
セティア
「もう、分かったから……、あっちでアリスと遊んでなさい……」
エリオル
「は~い。」

こうして、中央都市ロレーヌでの、騒がしい4日間は過ぎていったのであった。

arche
(/・ω・)/「…………」
セティア
「はいはい……。『読者からの評判が良ければ、番外編はまたお届けします!』だそうよ……。まあ、いいけど……」
セティア
「でも、あたしの扱い、もうちょっとどうにかならないの!?」

~Fin~